中国の全国腫瘍登記センターが公表した「2015中国腫瘍登記年報」は、中国国内234カ所の登記所から集めた2011年度の腫瘍登記資料をまとめた報告書だ。2億2000万人が対象となった同報告書によれば、「中国のがん患者が低年齢化している」という。

 中国メディアの今日頭条によれば、がんに対して中国の人びとが抱いているイメージは「一定の年齢に達して初めてがんを発症する」というものだったが、近年、がんは若者たちの間にも広がっていると説明し、「なぜがんはわずか数十年で猛威をふるうようになったのか」と疑問を提起した。

 この「がんの低年齢化」について、記事は3つの原因を紹介したが、その1つ目は科学技術の進歩がもたらした深刻な汚染であると指摘し、生活レベルこそ向上したものの中国人は汚染された空気を吸い込むことを余儀なくされ、また発がん性物質を含む水を飲まざるを得なくなったと説明した。

 2つ目の原因については「悪い生活習慣」が関係していると指摘、若者たちの「遅く寝て、遅く起きる」という生活習慣はより多くの毒素を体内に蓄積することになり、また朝食を食べないという多くの若者たちの飲食習慣もがん発症の「伏線になる」と説明した。

 さらに記事は3つ目の原因として「栄養に関する知識の欠如」を指摘し、若者たちは自分はまだ若いから病気にはならないと考えているため、ジャンクフードや油分の多い食べ物を好んで食べると説明、つまり「自分は大丈夫」、「自分だけは病気にはならない」という心理ががんの低年齢化につながっているという見方を示した。

 中国ではタバコを吸う若者たちが非常に多く存在するが、彼らは自分の身体に及ぶ害をまったく気にしないだけでなく、副流煙が他人の健康に及ぼす重大な害についてさえ留意しない。この傾向は中国社会の問題の1つであり、がんの低年齢化の要因ともなっていると言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)