中国高速鉄道は、速くて便利で安いと中国国民に受け入れられ、中国人は「技術でも新幹線を超えた」と主張しているが、先行きが不安になるニュースが話題となっている。それは、14日に発表された「運賃の値上げ」だ。2等席は30%、1等席に至っては70%近くも値上がりするという。

 これを受けて中国のネットでは熱い論議が交わされているが、中国メディアの新浪は17日、「中国高速鉄道は本当に乗車運賃の値上げが必要なのか」と疑問を投げかけている。

 報道によると、値上げする路線は、杭州市と深センを結ぶ東南沿海線で、4月21日から値上げされる。また、値段だけでなく、事故の影響で落としていた速度を上げて、時速200キロメートルから時速250キロメートルにするという。

 これに対して、中国のネットユーザーからは反対意見が多く寄せられ「批判一色」となり、値上げを擁護する声は一部にとどまった。多くは、高速鉄道のような国のインフラは営利目的であるべきではないという意見や、電車が高速鉄道に淘汰された今、代わりとなる交通手段がないという声、物価とともに高速鉄道まで値上がりするのかといった悲鳴ともいえる声が多数を占めた。

 記事は、こうした意見に共感しながらも、人気路線に限定した料金改正であると指摘、逆に今後は乗客の少ない路線で安くなることもあり得るとも主張する一方、その値上げ幅には疑問を示した。2011年に起きた高速鉄道事故後は、時速を50キロ落として価格も5%安くしたが、今回は時速が50キロ上がるが料金は30%アップするためだ。

 これに対し、日本を含めた国の高速鉄道料金と比べると中国は格安だったと指摘する声があるというが、記事は中国の物価からすると現在の価格でも決して安くはないとした。実際、時速を50キロ上げるだけで運行コストが3分の1も高くなるとは思えず、「大規模な高速鉄道建設による負債」の穴埋めと見たほうが納得がいくと論じた。

 これまでも、中国人の中には高速鉄道の乗車運賃の高さを嫌って、速度が遅くても安い鉄道を利用する人が少なくなかった。その鉄道がどんどん減っているなかでの値上げは高速鉄道にとっては客足を遠のかせることになりかねない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Guo Zhonghua/123RF.COM)