中国高速鉄道の総延長は2万キロメートルを越えて世界最長だが、中国政府は今後さらに高速鉄道網を拡大していく方針を示している。中国全土に張り巡らされた高速鉄道は中国の人びとにとっての主要な移動手段の1つとなった。

 中国高速鉄道の乗車券の価格は常に一定で、割引セールなどは行われない。そのため、価格に変動のある航空券のほうが時として割安になることがあり、中国人としては納得がいかないこともあるようだ。中国メディアの新浪網は9日、中国高速鉄道の乗車券より航空券が割安になる場合があるという不可解な現象を説明する記事を掲載した。

 そもそも、中国高速鉄道はどのように価格を設定しているのだろうか。中国高速鉄道は現在、時速300キロメートルで走行するG列車と時速200キロで走行するD列車に分かれている。2等車の場合、G列車は1キロメートル当たり0.46元(約8円)、D列車は1キロメートル当たり0.3元(約5円)で計算されるという。これに加えて遠いほど割引が適用され、走行距離が500キロメートル以上だと1割引、1000キロメートル以上だと2割引になるという。

 新幹線と比べるとかなり格安な価格設定だが、中国人の多くは高速鉄道を電車などと同等に考えていると指摘し、「電車より高額で当然な航空券」のほうが安いことに納得できないのだと紹介。しかし、こうした不満が出ることはむしろ、中国高速鉄道の健全ぶりを示していると主張し、それはチケットが高すぎれば庶民は利用できず、鉄くずとなってしまい、安すぎてもただでさえ多くの路線で赤字となっている高速鉄道は、国家にとって大きな負担となるためだと論じた。

 この点、「高速鉄道の元祖」である新幹線をはじめ、海外の高速鉄道は軒並み高額であり、中国は手ごろな価格で乗り心地の良い交通手段を提供できているのだと主張した。新幹線と比べれば安いとはいえ、中国国内からは高額すぎるとの批判も出ている高速鉄道。沿岸部などの一部の路線を除けば赤字と言われており、中国としても難しい舵取りが求められるといえるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)