「とんちの名人」と聞いて多くの日本人が真っ先に思い浮かべるのは「一休さん」かもしれない。そして中国でも、一定の世代で「聡明な一休」と答える人が数多くいるのである。中国メディア・今日頭条は2日、「聡明な一休さんは実在する人物だったが、晩年の行動は小さいころの美しい記憶を抹殺するものだった」とする記事を掲載した。

 記事は日本のアニメ「一休さん」がかつて中国でも放映されたことがあり、「1980年代生まれには美しい記憶として残っているのだ」と紹介。そのうえで、日本の歴史上には確かに「一休」という人物がいて、この人物がアニメのモデルになったとする一方、「奇妙な人物であり、そのイメージは決していいものではないという人がいる」と説明した。

 そして、「一休」さんのモデルは一休宗純という15世紀に京都で活動した人物であり、禅宗の高僧であるとともに書道や絵画、詩歌に秀でた文化人であったと紹介。若い時代には修業に励んだものの「晩年には風狂の人へと豹変し、酒を飲む、肉を食べる、博打をする、女に溺れる」という、「傍から見れば禅宗の僧侶としては失格」な行為に走ったとし、「80年代生まれが持つ、一休さんに対する美しい記憶は完全に抹殺されてしまうのである」と伝えている。

 「破戒僧」という言葉がぴったりな一休さんだが、権威への反発から敢えてそのような行動をとったとの説があり、庶民には大人気だったとされている。飲む、打つ、買うの堕落した生活と聞くとショックを受けるかもしれないが、その自由な生きざまから「他人が思い付かないようなとんちがきく聡明な一休さん」の話が生まれたと聞けば、「一休さん」世代の中国人たちも納得するだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)vanbeets/123RF)