現代の中国人には信仰がない、という話をしばしば耳にするが、決してそんなことはない。市民の多くは何かのご利益にあやかろうとして、さまざまな物に「お賽銭」を投げ込むのである。例えば、動物園のワニ園だ。

 中国メディア・今日頭条は1月31日、上海市の上海動物園にあるワニ池に大量のコインが投げ入れられていることが分かったと報じた。記事は、同日に上海動物園を訪れた際、ヨウスコウワニの飼育池とワニガメの展示池に「モラルのない観光客によって1元や5角(0.5元)のコインが大量に投げ込まれている」のを発見したと紹介。まるで「トレビの泉」のようになっていたと伝えた。

 記事には現場の様子を撮影した画像が11枚付されており、ワニ池の水中や周辺の地面に金色や銀色のコインが無数に散らばっている様子が見て取れる。そして、ワニの体の上にもコインが。目の前にワニがいるにもかかわらず、観光客がコインを投げ入れていたことが伺える。もしワニたちが誤って口に入れてしまったら、どうするのか。

 写真を見た中国のネットユーザーからは「石を投げるよりはモラルがある」、「飼育員がチップだと喜んでいる」、「拾い集める勇気のある客はいるだろうか」といった冗談交じりのコメントが見られる一方、「コインを投げるやつは動物以下」、「中国人の民度はこの程度」、「今の中国人の信仰には問題がある」、「ワニがコインを食べたら死んじゃうだろう」といった批判も多く寄せられた。

 生き物に向かってコインなどを平気で投げ込む人というのは、生き物の命などどうでも良く、自分のことだけしか考えられない人たちなのだろう。やはりこの社会には思いやりや配慮といったものが欠けているような気がしてならない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)