金属やプラスチックの加工品が世の中の大半を占める中で、根強い人気を保っているのが木工製品だ。そこには、他の素材にはない自然の温かみや風合い、手触りが存在する。国や地域によってその加工技術が異なるのも伝統的な木工技術の魅力の1つと言えるだろう。

 中国メディア・今日頭条は1日、「中国と欧州、日本の木工技術の違いについてまとめてみた」とする記事を掲載した。記事は、ヨーロッパの木工技術について「工具の精密性が求められる。専門の作業台や補助器具が完備されている。作業に関しては熟練すればできるようになり、容易に名人になれる」と説明した。

 また、日本については「地面に座ればで何でも作りだせる」とし、作業台や補助器具に頼らない日本の技術を説明。工具については「変態というぐらい優れている。鉋の刃などは3か月かけて磨き、出来上がった物は欧州の精密な工具とは比べ物にならないほどである」と評している。

 そして中国の木工技術についてだ。記事は「手作りにこだわり、道具はみな簡素。椅子が1つあればやっていける。しかし、良い物を作るには『悟り』を会得する必要があり、それがなければ10年やっても良い物は作れない。技芸が成熟していない人が良品を作るのは難しい一方、技芸が抜きんでた人の仕事は『神技』と称される」と論じた。

 簡単に、と言いながら中国の木工技術の説明に対してはかなり力がこもった印象がある。祖国の技術に誇りを持つのは良いことだが、残念ながら中国のネットユーザーの反応は今一つ。「今の木工技術なんて木くずを固めた板に釘を打ちつけて終わり」、「今の中国の木工に、日本の木工と比較する資格などない」、「中国の木工はどんどん退化している」、「中国の手工業者はみんな餓死してしまう。日本や欧州ではリスペクトされるのに」といったコメントが並んだ。

 優れた技術を磨き、後世に伝えていくには、その技術や職人に対する社会的な注目、リスペクトや、製品に対するニーズが欠かせない。これからの中国に必要なのは、匠の技術というよりも匠が思う存分仕事に取り組める環境づくりではないだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)