中国の不動産バブルの崩壊を憂う中国の経済学者は少なくないが、中国メディアの和訊は27日付で、中国の不動産バブルが崩壊すれば、その結果は日本のかつてのバブル崩壊よりはるかに深刻な打撃を中国に与えると論じる記事を掲載した。

 記事は、多くの経済学者が「中国は日本のバブル崩壊の二の舞を演じることになるかもしれない」と考えていると説明し、現在の中国不動産市場は当時の日本の不動産バブルと類似点も多いと指摘した。

 その類似点の1つは「為替レートの上昇と不動産価格の上昇」であると指摘し、1985年のプラザ合意で円高となり、大量の投機マネーが日本に流入した結果、日本の不動産価格が上昇したのと同じように、中国も2005年の改革後、人民元はずっと上昇を続けており、国外の大量の投機マネーが中国に流入し、結果として国内の不動産価格は5-6倍以上、1級都市においては8-10倍にまで膨れ上がったと説明した。

 さらに記事は、日中の不動産バブルには数多くの類似点があるものの、決定的に違うのは「中国不動産バブルの崩壊は当時の日本のバブル崩壊よりもはるかに深刻な打撃を中国に与えることである」と指摘。この主張の根拠として、中国は不動産を経済の柱としているが当時の日本はそうではなかったという点、また当時の日本は不動産産業を発展させると同時に、実体経済の発展を決して疎かにはしていなかったという点に言及した。

 また、当時の日本の不動産バブル崩壊の影響を受けたのは民間企業だったが、現在の中国の不動産市場に参入している銀行やディベロッパーのほとんどは国有企業であるため、もし中国の不動産バブルが崩壊するなら中国の国家全体に打撃を与えることになると警戒感を示した。

 中国政府が不動産バブルの崩壊を食い止め、経済のハードランディングを回避するための策を打ち出しているのは事実だが、なかなか不動産価格の抑制にはつながっていないのが現実だ。中国ではかつての日本と同様に、非常に多くの企業や個人が不動産投資を行っており、一度バブルが弾ければ大量の不良債権が生じ、深刻な事態を招くのは容易に想像がつく。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)