春節の連休期間前後、高速鉄道をはじめとする中国国内の鉄道輸送は激しいラッシュを迎えることになる。実名制を採用している改札には日本では考えられないほどの時間が掛かるが、その時間短縮に日本の技術が貢献している。中国メディア・澎湃新聞は27日、今年の春節鉄道輸送期間中より中国の大都市にあるターミナル駅で顔認証改札システムが導入されたことを報じた。

 記事は、今年の春節期間中より北京、上海、広州、深セン、西安、太原、武漢、鄭州、長沙などの大型駅において顔認証改札が設置されたと紹介。係員の指示に従いながらこのシステムを利用すると、1人あたり2秒で改札を行う事ができるとした。また、システムが設置された北京西駅では改札全体の20分の1にあたる6台の顔認証改札が、有人改札の10倍に当たる旅客の改札を行ったという「実績」も伝えた。

 そして、「この顔認証改札機は誰が開発したのか」としたうえで、開発者である日本のNECの担当者へのインタビュー内容を紹介。このシステムを用いることにより「旅客1人あたり10秒の待ち時間が短縮」されると語ったとした。また、安全性を心配する声に対して担当者が「身分証チップ、きっぷ、そして画像という信頼できる3つの情報を、国のセキュリティ基準を満たしたサーバーに保存する。情報漏えいなどの問題を心配することなく利用できる」としたこと、また、ネットセキュリティの専門家も「このようなシステムは、データ伝送中に特殊な暗号化を施している」と説明したことを伝えている。

 記事は、鉄道業界関係者が「今後顔認証改札の普及が進むことを望む」と語ったとする一方、本格的な普及には改札口の改造、機械のコスト、日常的なメンテナンスの必要性など、考慮すべき問題が少なからず存在すると説明したことを併せて紹介した。

 係員が短い時間で大量の乗客のきっぷをチェックしなければならない中国の列車改札は、改札付近の混乱ぶりも相まって必ずしも精度の高いものではなかった。新たな認証技術を用いた改札の無人化が進めば、乗客はより手軽に安心して列車を利用することができるだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)