東アジア情勢を巡り、安倍晋三首相は25日の参議院本会議の代表質問で、日中韓首脳会談を可能な限り早期に実現するよう努力すると述べた。中国メディア・環球網は同日、「日中韓が関係を改善する可能性はあるか」とする評論記事を掲載した。

 記事は、日韓両国には中国との関係改善を通じて自らの戦略環境を調整したいというニーズがあるとともに、中国にとっても「米国による長期的な圧力に対する中で、日中韓の協力は外交戦略の柔軟性を高める」というメリットがあると説明。しかし一方で、3カ国間には戦略上の信頼不足、歴史的な問題、領土問題が存在するほか、北朝鮮の核問題という不確定要素もあり、「日中間の関係改善は言うほど簡単ではない」としている。

 記事は「しかしそうであっても、日中韓が戦略的協議を行い、全体の関係強化を試みることはとても重要だ」とし、3カ国間の問題の根本解決は難しいが、進展を得ることは可能であると解説。それには三方が関係改善の政治的願望をより明確化し、地域全体の友好的な要素を蓄積し発散させることが必要であるとの見方を示した。

 特に、日中関係については「東アジア地域全体の雰囲気を決定づける影響力を持っている」とし、日本が歴史問題において挑発的行動をとらず、日中両国が尖閣諸島の争いで冷静になれば「関係は再び緊張緩和、転換に向けた基本条件を備えることになる」と主張。互いに「善意」をベースにした行動や報道をすることで「両国間の氷河は融け始める」とした。

 これまでのやり方が通用しない可能性のあるトランプ政権の米国との関係に不安を覚える中、日中韓3カ国の協力や連係が重要であると認識するも、その思いとは裏腹に日中、日韓、中韓いずれの関係も一段と冷え込んでしまっているのが現状。その打開には、風向きを変える何らかの「きっかけ」が必要なのかもしれない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)Mykhaylo Palinchak/123RF)