韓国の高高度ミサイル防衛システム「THAAD(サード)」配備に対して、中国は限韓令と呼ばれる報復措置を行っていると言われる。中国は韓流スターの露出を制限しているとされるが、そのほかの分野にも限韓令の範囲が拡大しつつあるようだ。

 中国メディアの環球網はこのほど、韓国メディアが「中国は限韓令の範囲を拡大しようとしている」と騒ぎ立てていると伝え、中国国家質量監督検験検疫総局が「安全性に問題がある」との理由で韓国の空気清浄機を2016年12月から中国への持ち込みを禁じていることを伝えた。

 記事は、空気清浄機のほかにも、韓国の音楽家にビザが発給されず、中国国内でのコンサートが開催できない可能性が高まっていると伝えたほか、すでにビザ発給を拒絶された音楽家もいると紹介。16年11月以降、韓国の演奏家は1人として北京市内の舞台に立てていないと伝えた。

 続けて、韓国国内ではTHAAD配備をめぐる中韓の矛盾に対して、「将来的にさらなる報復措置が講じられる前に、外交手段を通じて解決すべき」と呼びかける声が高まっていると紹介する一方、米国は韓国へのTHAAD配備を撤回するつもりはなさそうだと主張。

 一方、韓国はTHAAD配備によって得られる利益は「想定を下回る」可能性もあるという指摘もあり、韓国の延世大学の教授は「中国はTHAADに対して厳しい態度を堅持しており、配備完了後の摩擦は予測しにくい」と指摘していることを伝えた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)