日本の経済界の訪中団が2016年9月、中国撤退の際における手続きを簡素化するよう中国側に求めたという報道が中国で大きな波紋を呼んだ。中国では日本企業の大規模な撤退が始まるのではないかと警戒感が高まったが、撤退をめぐる実態はどうなっているのだろうか。

 中国メディアの新浪は21日、日本貿易振興機構(JETRO)の関係者の話として、「中国の改革の推進に伴い、日本企業の投資をめぐる関心も変化している」と伝え、日本企業の大規模な撤退は「ない」と伝えている。

 日本の経済界の訪中団が中国側に撤退の際の手続きの簡素化を求めた理由について、記事はJETROの関係者が「撤退が難しければ、投資が保守的にならざるを得ない」と指摘し、撤退手続きが簡素化されれば投資活動における機敏な経営判断が可能になると、その意図を説明したことを紹介した。

 さらに、JETROの調査では、現時点で日系企業の大規模な撤退はないとしたうえで、今後も大規模な撤退は起きない可能性が高いと主張した。また、日本の対中直接投資は12年に73億8000万ドルで過去最高を記録し、13年から15年にかけて減少したものの、16年は前年比1.7%増と増加に転じたことを紹介した。

 また記事は、JETROの関係者の話として、日系企業は中国の中間層が今後も拡大していくと認識しており、所得の増加に伴って中国人消費者はより質の高い商品を求め始めていると指摘。日系企業は今後、消費が中国経済を牽引すると期待していると伝えている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)