現代の日本において最も多く和服姿を見かける機会は、正月三が日と成人式かもしれない。1月に日本を訪れた中国人観光客は、他の時期よりも和服姿の日本人に遭遇する確率が高いのである。特に女性の着物を目にした人の多くは、その美しいデザインに興味を抱くことだろう。

 中国メディア・今日頭条は17日、「和服の染め物技術から日本人の精緻さを見る」とする記事を掲載した。記事は「日本は精緻さを追求する民族である」とし、和服にもその生地、染色、花紋、着付け、TPOに合わせた装いといった点に、精緻さが表れていると説明した。

 そのうえで、日本の染め物技術の起源について紹介。もともとは中国や朝鮮半島から伝わったものであったが、大陸で古代の染色技術が衰退していったのとは対照的に、日本では技術のリニューアルが行われ、より精緻な工芸へと発展したことを伝えた。

 そして、日本を代表する染め物技術の1つが江戸時代の京都で生まれた友禅染であると説明。古代中国の蝋染に似ているとする一方で「染料選び、煮る温度と時間、染色の温度と湿度そして職人の技芸においてより高いレベルが求められるのである」とした。

 また、友禅染で染め上げられるのは生き生きとした図柄のデザインであり、まるで美しい絵画のようであると評価。花弁や動物の目、鳥の羽根、昆虫の触角など実に細かい部分の処理には筆が用いられ、さらに金泥や金箔、刺繍といった華麗な飾り付けを経ることで、「中国伝統の蝋染よりもさらに精緻な友禅染が完成する」と説明している。

 記事は最後に「日本は昔から今まで培ってきた精緻さにより、極めて高い国民のモラルを作り上げた」とし、友禅染にも見られるような精緻さも「日本人の貴重な財産と言える」と結んだ。

 中国はかつて国内を大混乱に陥れた文化大革命で、伝統文化に対する激しい弾圧を行った。これにより数多の伝統文化や技術が壊滅的な打撃を受けたが、一方で各地には弾圧に耐えて現在まで脈々と受け継がれている技術も確かに存在する。「偉大なる中華文化を内外に広める」という大それたスローガンも結構だが、国内に埋もれた伝統技術に対し社会全体が敬意を払い、大切にする心を育てることが必要だ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)