小林製薬の漢方薬「清肺湯ダスモック」が日本を訪れる中国人旅行客の間で人気となっている。各地で発生している深刻な大気汚染に辟易とする中国人消費者のニーズとうまく合致した商品と言えるだろう。

 中国メディアの南方日報は17日、中国で深刻化する大気汚染が小林製薬をはじめとする日本の製薬企業に新たな商機をもたらしていると伝える一方、「清肺湯ダスモック」が漢方薬であることから「日本は漢方薬の原料の大半を中国から輸入しており、その漢方薬を中国人が購入しているというのは複雑」であると伝えている。

 記事は、中国人が小林製薬の漢方薬「清肺湯ダスモック」を代理購入などで買い求めており、なかには日本で買うべき「神薬」として高く評価する報道も見られると紹介。ダスモックの価格は人民元にすると約89元になるとし、「決して安いわけではない」としながらも、なぜ中国人消費者の間で人気となっているのかと疑問を投げかけた。

 続けて、この疑問の答えの1つ目は「中国人が大気汚染による健康被害に対して非常に敏感になっていること」、そして2つ目は「マーケティングにおいて中国人の消費者心理を上手に捉えたこと」が挙げられると主張。また、小林製薬の製品はダスモック以外にも中国人消費者の間で高い評価を得ているものが数多く存在するとし、こうした高い評価もダスモックの販売を後押ししているはずだと論じた。

 記事も指摘しているとおり、日本は漢方薬の原料の大半を中国から輸入しているが、近年は、その漢方薬を中国人がわざわざ日本で購入しているという逆転現象が起きている。小林製薬のダスモックはまさにその逆転現象を象徴するような商品となっているが、記事は「漢方発祥であるはずの中国には他国の消費者が買い求めるような神薬はあるだろうか」と嘆きつつ、世界市場における消費者の認知および影響力のいずれにおいても、中国の製薬企業は小林製薬に圧倒的に劣っていると伝えている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)