深刻な大気汚染に悩まされている中国。一日も早く青い空を取り戻すことが至上課題となっているが、一朝一夕で改善するのは不可能だ。市民たちは「いまそこにあるスモッグ」から身を守る最善の方法を探し続けている。

 中国メディア・今日頭条は12日、スモッグの原因であり有害物質であるPM2.5を96.4%という高い割合でシャットアウトするマスクが中国国内で開発されたとする記事を掲載した。記事は、浙江大学常州工業技術研究院がこのほど記者会見を行い、グラフェン素材を使用した抗PM2.5、抗菌防護マスクの開発に成功したと発表したことを紹介。国の検査機関による検査で「PM2.5のろ過効率が96.4%、大腸菌のシャットアウト率が99.8%」という結果が出たと伝えた。

 そして、高い除去率を実現したグラフェンマスクの構造を紹介。グラフェンの不織布フィルターによって、グラフェンの微細粒子吸着作用を発揮させ、しかも多層構造のグラフェンを用いることで微細粒子をしっかり閉じ込めることが可能であるとしている。

 量産化が実現すれば、大気汚染に悩む市民にとっては非常にありがたい製品となりそうなマスクだが、中国ネットユーザーの多くは「俄かには信じがたい」といった姿勢を示している。特に「万能素材」として様々な分野で応用されているグラフェン、そして、100%に近い除去率に対して「胡散臭さ」を感じているようだ。

 ユーザーからは「グラフェンは宇宙で唯一万能な物質。防弾、蓄電、装甲、PM2.5除去・・・いつぞやのナノテクみたいだ」、「もうこれからはグラフェンを直接飲んでしまえ」といったコメントが寄せられたほか、実際に効果があって発売されたとしても高価で手に入らないのではないかという意見もあった。中には、そのようなマスクを開発して発売すれば、大気汚染を改善しなくなるのではないかという懸念も。汚染対策グッズを開発してお金儲けすることばかり考え、深刻な汚染状況が今後も続くことを望んでいる業者がいるとするならば、実に悲しい話である。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)