日中関係が冷え込んだまま、改善の兆しも見えない状況だが、中国では近年、日本を客観的に理解すべきという風潮も高まっている。こうした風潮は「知日」とも呼ばれ、「日本を深く知ること」の重要性が指摘されている。

 歴史問題や領土を巡る対立を受け、中国ではこれまで日本に対して強い反感を持つ人が多く存在したが、こうした問題があっても「日本を知るべき」と言える人が増えているのは心強い兆候と言えよう。

 中国メディアの今日頭条は11日、「中国侵略の恥を忘れるべきではないと言えども、日本を盲目的に排斥すべきではなく、日本の長所を認めたうえで日本を正視すべきである」と主張する記事を掲載した。

 記事は日本の「経済面の長所」として世界経済における地位を挙げ、世界の工場と言われる中国は世界の産業チェーンの下流に位置しており、まだ「製造と組み立てを担当しているのが現状」であると指摘。一方の日本は中国で生産するための技術や設備、素材を供給するという産業チェーンの上流に位置しており、日本は中国が存在せずともベトナムやインドで製品を製造可能であり、産業全体における発言権は日本のほうが大きいと論じた。

 また、中国ではしばしば日本製品について「やっつけ仕事」、「材料をごまかし、仕事の手を抜いている」といった批判がなされるが、「あり得ないこと」だと指摘。日本製品は高品質で知られており、むしろ「やっつけ仕事」なのは中国製品のほうであると反論した。

 さらに、日本の長所の1つとして「日本社会に海賊品や偽物が存在しない」ことを挙げ、中国人旅行客が日本で買い物をするのは「中国製品が嫌いだからではなく、中国で流通している製品を信用出来ないため」だと指摘。中国企業は他社の模倣ばかりで、創意工夫を行う日本企業とは大違いであり、「海賊品や偽物ばかりの中国社会は日本社会とは大違い」と指摘した。

 記事は日本経済が第二次世界大戦後に急激な発展を遂げ、世界の経済大国にのし上がることができたのは「日本が自らの問題を正視し、問題解決に取り組んできたため」であると指摘し、中国経済がさらなる成長を求めるならば「恨みを捨て、日本の優れた点に学ぶ必要がある」と主張している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)