世界最大の自動車市場である中国において、日系車の2016年の年間新車販売台数が初めて400万台の大台を突破した。2012年に中国で発生した大規模な反日デモによって日系車は一時窮地に陥ったが、ようやく成長の軌道に乗ったと言えよう。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、中国人消費者からの高い評価と中国市場における戦略の調整によって日系車の販売台数は16年に過去最高を記録したと伝え、中国での販売台数は日本における販売台数に迫りつつあると紹介した。

 記事は、16年における日系車の販売は「勢いがあった」という表現が適切だったとし、ホンダ・シビックは市場投入直後から大きな人気となり、その人気ぶりは「恐らくホンダの予想を超えていたはず」と紹介。東風ホンダの販売台数は前年比47.4%増、さらに長安マツダは同28%増、レクサスは同25.6%増となり、中国自動車市場の伸びを大きく上回ったと伝えた。

 続けて、東風日産の関係者の話として、日系車が15年から16年にかけて販売を伸ばした理由は「12年の尖閣諸島(中国名:釣魚島)問題を受け、日系の各メーカーが戦略の調整を行い、変化に向けて動き出したため」であると主張。12年に起きた反日デモによって日系車の不買などが起きたことが契機となったと伝えた。

 また記事は、中国で日系車が売れるようになった背景について、汽車産経網が日系車に関する行った調査を引用し、調査対象者の53%が「日系車の販売が伸びているのは、消費者のクチコミが良好で、高い評価を得ているため」と回答したことを紹介。また、21%が「日系車の外観がかつての凡庸から前衛的なデザインへと変わった」ことを挙げたと紹介した。

 調査から分かるのは、中国人消費者の審美眼に合致する見た目になった日系車は「壊れにくい」、「燃費性能が高い」といった強みが消費者に評価され、既存客たちのクチコミが新たな消費者の購買を生み出すという好循環が生まれているということだ。ようやく成長の軌道に乗った日系車のさらなる成長に期待したい。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)