今年に入って続いていた北京など中国各地の深刻なスモッグは、この週末にようやくピークを脱し、改善に向かうようだ。しかしこの先も、気象条件によって再び濃いスモッグに覆われる可能性は高い。中国メディア・中国新聞網は6日、中国の大気汚染について英国の有識者が「他所の経験は中国では役に立たないかもしれない」との見解を示したと報じた。

 記事は、5日に中国科学院生態環境研究センターと合同シンポジウムを実施した英バーミンガム大学のデビッド・イーストウッド学長が、「1950年代以降、ロンドンは大気汚染改善の模範とされてきたが、中国はどういった点で学び参考にすることができるだろうか」との質問を受けたと伝えた。

 これに対して同学長が「環境問題の処理で重要なのは、経済発展のバランスを取ること。環境問題にしっかり取り組みつつ、経済においても持続可能な発展を実現することだ」と語ったことを紹介。そして「とても大事な点がある。それは、汚染の源をはっきりと認識することだ。ロンドンの当時の状況は、中国の今の状況と同じではないかもしれない。ゆえに、他地域に適用できたやり方が中国で使えるかどうかは分からない」とも述べたとした。

 記事はまた、同学長が環境汚染対策の制定に科学が役割を果たし、正しい科学的な方法にて環境対策に取り組む必要性についても言及したこと、さらに「人びとの行動様式も環境に影響する。携帯電話の製造や使用も大きなエネルギーの消耗だ」と語ったことを併せて伝えている。

 現在の中国における大気汚染と、欧米や日本で発生した大気汚染では、時代も社会背景も社会体制も、そして気候も風土も異なる。他の国や地域の事例を参考にし、専門家らによる提言に耳を傾けることはもちろん必要だ。しかし中国の現状に即した最終的な改善策は、やはり自分たちが真剣に考え、模索して編みださなければならないのである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)王 功明/123RF)