かつてはお店に行って買うことが当たり前だったショッピングが、インターネットの普及によって大きく変化した。出かけずにネット上でショッピングする、ネット上で目星を付けておいてお店で買う、お店で目星を付けてネット上で買う・・・時と場合によって、オフラインとオンラインを組み合わせた様々なパターンの買い物をするようになったのである。

 お隣中国ではネットショッピングが異常なまでに成長する一方、オンラインとオフラインの融合は遅れていた。タオバオなどの巨大なECサイトが出現しない日本を「ネット普及が遅れている」とする声も出ていたが、今度は「日本はわれわれの先を行っていた」との意見が出始めた。中国メディア・今日頭条は4日、「新たな小売りモデル、実は日本ですでに行われていた」とする記事を掲載した。

 記事は、アリババの馬雲(ジャック・マー)会長が昨年10月に浙江省杭州市で開かれたイベントで「純粋な電子商取引はやがて淘汰され、将来はオンラインとオフラインが結合した新しい小売りの形式となる」と語り、中国にも「O2O」時代が到来するとの見方を示したことを伝えた。

 そのうえで、電子商取引には今もなお真偽の判別が難しい、悪性の競争のまん延、物流的な問題が未解決というボトルネックが存在し、「価格本位の消費から質本位の消費」へと変化した中国消費者のニーズを満たすためにはオンラインとオフラインの融合という流れは避けられないと解説。同時に、「日本ではすでにこの模式が2013年の段階で一定の規模を持っていたのである」としている。

 記事は、2000年頃より始まった日本のネット小売りについて「オンライン小売り専従企業は全体の20%に過ぎず、オンライン・オフラインを同時展開する企業の割合が60%にのぼる」と説明。資生堂やイオン、ユニクロなど数多くの企業がO2Oを実現しているとしたほか、O2Oの実現によって「リアル店舗が単に買い物をする場所ではなくなり、消費者が『体験する場所』になった」、「『商品を売る』企業が、分析技術を使って消費者の行動を把握するようになり、その情報を生産へとフィードバックするようになった」という変化が生じたと伝えた。

 昨年11月11日の「独身の日EC祭り」では中国国内で天文学的な商品取引と売り上げを記録した。一方で、現有の物流リソースの限界も露呈し、商品の遅配や未達といったトラブルも各地で発生した。中国の消費者のなかで「ネットショッピングは確かに便利だが、やはり実際商品を手に取ってから買うべき」という考えが芽生え始めているかもしれない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)