百聞は一見に如かずということわざの真実性を示す事例がまた1つ増えたようだ。中国メディアの今日頭条が5日付で掲載した記事は、中国人が高知県在住のある珊瑚職人を訪問した際、日本人の匠の精神が中国に与えた影響の大きさが初めて理解できたと伝えている。

 記事は、高知県在住の熟練した日本人職人から直接聞くことができたという話を紹介。同職人が若かったころの仕事には師匠の日常生活の世話が含まれており、販売用の珊瑚加工には従事できなかったと説明。毎朝6時に起床し、師匠の朝御飯を作り、顔を洗うための水や歯を磨くための水を準備し、師匠が加工する珊瑚を準備し、その加工道具を整備するという日々だったと紹介した。

 さらに、この珊瑚職人が1年また1年と経験を重ねるにつれ、材料選び、構想、彫刻、磨き、加工に熟練していったと紹介したほか、同職人が「本物の技術は長期にわたる日常の訓練の中にある」と説明していたと読者に向けて紹介し、職人がこの考え方を基に絶えず技術を向上させてきたと称賛した。

 記事は、日本にはこのような職人が大勢いること、そして彼らはたとえ自分の技術が経済成長に大きな貢献ができなくとも初志貫徹し、たとえその職業で生計を立てることができないとしても、それでも堅持し続けると説明。技術の向上に一心に専念する「匠の精神」は日本の様々な業種に広く存在していると指摘し、中国に最も欠けているのは「日本人のように、名声や利得を求めずに技術の向上に打ち込む精神」であると説明した。

 中国人にとって、高知県在住の珊瑚職人に会い、これまでの生き方や仕事に対する考え方を直接聞いたことは日本に息づく匠の精神をはっきり感じ取る経験となったようだ。そしてこうした精神を持つ日本人が様々な産業で活躍しているゆえに、日本は中国人にとって魅力的な製品を生み出すことができるのだという見方を示している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)