福島原発の事故によって、日本では原子力発電に対して消極的な見方が広がったが、日本は原発の輸出を推進している。また、原発の建設を積極的に進める中国も世界市場をにらんでいる。中国メディアの今日頭条は2日、日本と中国は「原子力発電の第3世代原子炉をめぐって競争関係にある」とする記事を掲載した。

 記事は、第3世代原子炉の1つであるAP1000を開発した米ウエスチングハウス(WH)を、東芝が2006年に総額54億ドル(約6332億円)で買収したと紹介。この技術は中国の海陽原子力発電所にも導入されているが、これについて「中国という巨大市場を重視した現れ」と分析した。

 しかし、中国の原子力技術が高まるにつれ、中国も海外に目をつけ始めているとし、世界の原発市場は、これまで米国やフランスが優位だったものの、今では「日本に追い越されている」と指摘。世界では、東芝の傘下にある米ウエスチングハウスと、三菱重工の出資する仏アレバ、日立製作所と合弁したゼネラル・エレクトリック(GE)の3勢力による「三つどもえ」の様相を呈しており、いずれも日系だからだ。

 そのため記事は、中国企業の国際市場進出には日本企業の邪魔が入ると主張。実際、英国では日立に、トルコでは三菱重工に受注争奪戦で敗れているとし、日中が原発の世界市場で正面からぶつかり合うことは避けられないことだと論じた。

 日中の原発メーカーにとって、原発輸出は最重要課題だ。中国には巨大な市場と後発の強みがあるが、日本には技術的アドバンテージがある。原発は何より安全性が求められるものだ。中国企業はまず「信頼性」を証明することが必要であり、世界に認められる競争力を持つまでには、まだ時間がかかるのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)