観光庁によると、2016年の1年間で外国人観光客が初となる2000万人を突破したことが分かった。政府は当初、2020年までに年間2000万人を目標に掲げていたが、予想を上回る増加が見られたため、目標を4000万人に変更し、30年までには6000万人を目指すとしている。

 これに対して、お隣の韓国では訪韓観光客の約半数を占める中国人観光客が日本に流れていることに頭を悩ませているようだ。中国メディアの中国橋網はこのほど、中国人観光客が日本を選ぶ理由について分析する記事を掲載した。

 訪韓する中国人が抱く不満の1つとしては、16年に始まった「即時税還付制度」があるという。この制度は外国人観光客が韓国で買い物する際、1回の購入金額が3万ウォン(約2937円)以上20万ウォン未満(約1万9580円)であれば、会計時にその場で付加価値税・個別消費税が還付される制度だ。

 しかし記事は、「ちょっと良い服を買うだけで20万ウォンはすぐに超えてしまう」としたうえで、20万ウォンを超えた場合は空港で別に処理しなければならず、即時還付窓口の数も1000あまりと、日本の免税店3万5000店舗と比べると非常に少なく中国人観光客には不評だと伝えた。

 別の問題は「ビザ」の規制だ。現状では韓国は中国人のうち、北京・上海・広州・深センの4都市の住民にのみマルチビザを発行しているが、収入が一定のレベルに達した別の都市の住民にも拡大するべきだという意見や、ビザの緩和で旅行客が増えた日本を見習うようにとの指摘があるという。また、「ガイド資格」が日本よりも厳しいこともネックになっている。

 記事はさらに、「リーダーシップ」の違いも指摘した。国として観光業を促進させるためには各部門の協力が不可欠だ。日本では総理大臣を中心として、部門を超えた観光会議を開いているが、韓国では政権交代のたびに政策が変わり、専門の観光責任者がおらず、長期的な計画も立てられていないという。それで記事は、韓国の観光業は順調に観光客を増やしている日本に見習うべきだと主張した。

 訪韓中国人が増えない理由の1つは、高高度ミサイル防衛システム(THAAD、サード)配備など政治的な要因も関係しているだろう。しかし反日が叫ばれながらも着実に中国人観光客を増やしている日本は、やはり観光地として非常に魅力的と言えるのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)