1972年に日本が中華民国と断交して以降、台湾との対外交流窓口としてきた公益財団法人交流協会が12月28日、2017年1月1日より「公益財団法人日本台湾交流協会」と改名することを発表した。台湾メディア・東森新聞雲はこのほど、この改名を「断交後最大の『突破』だ」と報じた。

 記事は、同協会が28日にウェブサイト上で「17年1月1日より『公益財団法人日本台湾交流協会』に改名する」と発表したことを紹介。同協会は日本と台湾が断交した1972年12月1日に設立された、日本政府が財団法人名義で設立した「民間の非政府組織」であるとし、「今回の動きは、創設以来の大きな突破と言える」と伝えた。

 そして、台湾の外交当局が「近年、日台関係はより密接になっている。双方は民主、自由、法治という普遍的な価値観を共有しており、各種世論調査では市民の感情がより親密で友好的であることが明らかになっている。既存の良い基礎を踏まえ、各分野において引き続き相互利益のある協力関係を深めることを信じている」とのコメントを出したことを紹介した。

 台湾メディアが「大きな突破」と表現したのと反比例する形で、中国大陸は強い反発を示している。大陸メディア・中国国際放送局は同日、中国政府・外交部の華春瑩報道官が同協会の「改名」について「われわれは『2つの中国』、『1つの中国、1つの台湾』の企てに断固反対する。日本が台湾問題においてネガティブな措置を取ることに対して強い不満を示す」と発言したことを報じた。

 独立志向のある台湾・民進党の蔡英文政権が誕生して以降、台湾と大陸の関係には距離が生じ、一方で台湾と日本のさらなる親密化が進んでいる。大陸側は今後さらに、日台の接近に対する警戒感を強めることになるだろう。そして、台湾では現在福島第1原発事故による福島、茨城、栃木、群馬、千葉の5県産食品輸入禁止措置の見直しを巡る議論が島内全体で繰り広げられている。今回の「改名」発表が、この問題にどう影響を与えるかも気になる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)