日本語で「土豪」と言えば、室町時代や戦国時代に出現した、一定の地域を支配する小豪族を指す歴史用語だが、中国語の「土豪」は「田舎あがりの成金」を指す現代用語である。節操や品に欠けた金銭の使い方や振る舞いを揶揄することが多く、残念ながら言われて嬉しい言葉ではない。

 現代中国の世相を象徴するような「土豪」という言葉だが、中国メディア・今日頭条はこのほど、「日本人もかつては『土豪』だった みんな日本は米国を全部買い取れると信じていたのだ」とする記事を掲載した。

 記事は、日本が戦後に経済の急成長を実現し、1970年代に入ってオイルショックに伴う経済の停滞に陥った欧米を尻目に、日本経済は独り勝ちの状態だったと説明。各種産業において世界の上位に立った日本人は「米国においてお金を土の如くバラまいていた」とし、ロサンゼルス市街地にある不動産のほぼ半分を購入したほか、日本人「土豪」たちが集団で欧米の高級品店に押しかけ、買い漁っていたと伝えた。

 そして、日本人による米国資産の買い入れブームは89年にピークを迎え、米国文化の象徴である映画会社・コロンビア映画に加え、より象徴的な意味合いを持つロックフェラーセンターを相次いで買収したと紹介。また「世界の単一ビル販売額の最高額を記録したいという理由のみで、高層ビルの価格を突然釣り上げた」とした。

 しかし、90年代に入ると米国資産購入の勢いは衰えたと説明。コンピューターなどの新技術が発展したことで、日本人が買収した米国の既存産業は利益を生み出す力を失い、買い漁ってきた資産の数々は利益を生まないどころか経済的な「お荷物」と化してしまったのであると伝えた。

 現在、中国資本が日本をはじめとする世界各地の企業や不動産を積極的に買い漁っている。ただ、かつての日本の「土豪」とは、その勢いも、相手国との関係も大きく異なる。もちろん、だからといって中国の「土豪」たちが日本のような結末をたどらないとも限らない。「わが世の春」を謳歌するあまり相手の感情をないがしろにすれば、大きなしっぺ返しを食う可能性は十分にあるのだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)