2015年11月にラインオフした中国初の国産大型旅客機「C919」は現在、滑走試験が行われているとされる。中国メディアの今日頭条は29日、C919が近いうちに初飛行を行う可能性があると伝えつつも、中国国外では同機に対する「疑問の声」が絶えないと紹介、その理由を考察している。

 記事は、C919が誕生した当初から中国国外ではC919の安全性などに対して「疑問の声」があがっていたとする一方、それはC919が米国メーカーなどの中国国内におけるシェアを奪うことになるためだと主張。C919に対する「疑問の声」とはつまり、シェアを奪われないためのネガティブキャンペーンだとの見方を示した。

 C919は、全長38.9メートル、翼幅35.8メートル、客席は100席程度、航続距離は4075キロメートル(標準型)となっている。そのサイズや形状はエアバス社の「A320」に似ており、A320やボーイング社の「737」といった同クラス機に対抗する位置づけとなっているが、記事は「米メーカーの同クラスの機体の価格は9200万ドル(約107億円)ほどだが、C919は5000万ドル(約58億円)だ」と指摘し、C919は価格が非常に安いと指摘した。

 一方で記事は、C919の機体価格は非常に魅力的だとしながらも、航空会社にとっては機体価格はもちろんだが、燃費やメンテナンス、空の安全を確保するうえでの各種の維持費も重要であると指摘。また、一般的に20-30年と言われる航空機の寿命を考えれば機体価格の安さは最大の強みにならないのは事実と主張。

 C919の維持費や性能がどれほどかは、初飛行前であることから不明確だと指摘し、中国は航空機産業のなかでは後発組であるとしたうえで、米ボーイングなど世界の大手航空機メーカーに追い付くのはまだまだ長い時間がかかると主張している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)