中国国内では、各都市によって街の中を無数に走っているタクシーの車両メーカーが異なる。西部の大都市、重慶市では約20年の間、日本のスズキと現地企業の合弁会社である長安スズキの車両がほぼ独占状態を保ってきた。中国メディア・今日頭条は26日、現地で同社が強い理由について紹介する記事を掲載した。

 記事は、同市で26日、アルト、カルタス、SX4に続く4代目の長安スズキ製タクシー車両となるアリビオ100台の引き渡しが行われたことを伝えた。そして、アリビオが前の3代に比べてグレード、機能性いずれにおいても高まっていることを紹介するとともに、3年の時間をかけて研究を行うなどタクシー車両としての品質も高まっているとする同社マーケティング責任者の話を紹介した。

 そして「重慶のタクシー市場で20年独り勝ち状態にあり、今後さらに続いていく可能性もある長安スズキの強みは一体何なのか」と疑問を提起。この疑問に対して同社の況錦文・副社長が「高いコストパフォーマンスにある」とし、「良質な小型車」というイメージがタクシードライバーや多くの市民の心に深く定着していると語ったことを伝えている。

 また、現地のタクシードライバーたちが「コスト、メンテナンスの利便性などといった方面で、他のクルマはそもそも比較対象にならない」、「アリビオの搭乗は、ドライバーにとっても嬉しい、市民にとっても嬉しいという、市場が選択した結果だ」などと議論していたと紹介。引き渡し式に出席した同市の梅永康・運輸管理局長も「丈夫で長持ち、メンテナンスしやすい」とその「答え」を示していたと伝えた。

 日本ではしばしば「重慶モノレール」と呼ばれる重慶軌道交通2号線は、日立製作所が建設に携わり、日本のモノレール技術が生かされていることが良く知られている。日中戦争期間中の重慶爆撃など歴史的な理由から反日感情が強い都市として紹介されることも少なくない重慶だが、その一方で、交通機関を通じて日本との縁が感じられる場所でもあるのだ。(編集担当:今関忠馬)(写真は中国・重慶の様子、写真提供:(C)4045qd/123RF)