かつての中国では自転車が「国民的な乗り物」として重宝されていた。しかし公共交通機関が発達し、自動車の所有台数が増えた現在においては、自転車はしばしば前時代的な乗り物と見なされることがあるようだ。

 中国メディア・今日頭条は22日、「日本人にとって、自転車はこんなに貴重だった」とする記事を掲載した。記事は、日本はアジアにおいて自転車利用の風潮が最も大きい国と言えると紹介するとともに「日本人の物的生活レベルは高いのに、どうして自転車がこれほど普及しているのか」と疑問を提起した。やはりこの疑問の背景には「自転車は古いもの、レベルの低いもの」という意識が働いているようである。

 この疑問に対して記事は、土地が狭いという地理的な理由のほかに、街の機能が非常に整っている点を挙げた。そして「自転車に乗って5-10分でコンビニやスーパー、レストラン、学校にたどり着く、日常に必要なことが自転車で解決できるのだ」と説明している。また、自転車が身体を鍛えるツールとして都市ファッションの要素も持っており、「普段仕事が忙しく体を鍛える時間のない人にとって、自転車は非常によいフィットネスになるのだ」と解説した。

 記事はさらに、2020年の東京五輪開催に向けて、東京都が自転車専用レーンの設置に積極的に乗り出しており、自転車で五輪会場や観光名所を遊覧できる環境を整えようとしているとも紹介。このほか、日本では自転車の乗り方について、子どもを乗せる以外の2人乗りの禁止、音楽を聴きながら、電話を掛けながらの乗車禁止、傘さし運転の禁止など厳しいルールと罰則が設けられていることも併せて伝えている。

 今の中国は、とにかく豪勢さと速さ、便利さがもたらす幸福を追求している段階と言える。かつての日本がそうであったように、その姿勢を見直す時期がやって来ることだろう。社会の発展、成熟が一定程度に達した時、中国でも新たな自転車ブームがやって来るかもしれない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)