旧日本軍との戦いを描いた抗日ドラマが中国で連日のように放送されていることは日本でも広く知られているが、近年は抗日ドラマの内容が史実を無視したものとなったり、荒唐無稽な描写が問題になるケースもあり、こうした抗日ドラマは「抗日神劇」とも揶揄(やゆ)されている。

 抗日神劇には「八路軍の戦士が、まるでスルメを裂くかのように素手で敵を半分に裂きく」、「八路軍の女戦士が旧日本軍に侮辱された後、空中に舞い上がり矢を放って10数名の旧日本兵を次々と打ち倒す」など、常軌を逸した描写があり、中国共産党機関紙・人民日報も苦言を呈したことがあるほどだ。

 中国メディアの今日頭条は19日付で、抗日神劇に含まれる常軌を逸した描写は日本人にも知られていると伝え、日本のネットユーザーたちも抗日神劇をコメディのような感覚で「楽しんでくれれば良い」と説明する記事を掲載した。

 記事は、抗日神劇に含まれる荒唐無稽な描写の数々を紹介したうえで、あまりの荒唐無稽さに「抗日神劇は日本でも物笑いの種になっている」ことを紹介。日本のネットユーザーからは「抗日神劇がもし日本で放送されれば、きっとものすごい人気になる」、「抗日神劇が魔幻路線を突っ走ることを希望する。日本の軍車が変形して人民を殺すが、解放軍がカンフーで日本兵を粉砕するというシーンを期待したい」など、抗日神劇の荒唐無稽ぶりはもはやコメディと捉えていることを伝えた。

 一方、日本のネットユーザーたちが抗日神劇を「楽しんでくれればそれで良い」と主張、なぜなら抗日神劇が日本市場を開拓することになるなら、「中国人の眼がこれ以上、抗日神劇で汚されずに済むから」であり、同時に中国に放映権収入ももたらすことにもなるため、一石二鳥だと説明を加えた。

 抗日神劇を「楽しんでくれればそれで良い」という言葉は、明らかに抗日神劇に対するやりきれない思いに基づくものだ。記事は抗日神劇の内容が中国人の愛国心を鼓舞するものではなく、むしろ日本人から嘲笑されていることを嘆いているようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)