日本経営管理教育協会が見る中国 第442回--下崎寛

■日本の新聞は世界でトップ

  最近、韓国の新聞記者の東京特派員のお話を聞く機会があった。その記者によれば、日本において特筆されることは、新聞の発行部数が断トツで世界1位だという。日本でいうスポーツ紙みたいなタブロイド紙が韓国だけでなく世界の主流であり、こんなに新聞がたくさん発行され毎日読まれる国は日本以外にないとのことであった。

 ちなみに、世界新聞・ニュース発行者協会WAN‐IFRA、World Association of News Publishersによれば2013年世界の年間新聞発行部数は、1位読売新聞970万部、2位朝日新聞745万部、3位毎日新聞332万部、7位日本経済新聞277部と日本の新聞社が上位を占めている。

■韓国の新聞事情

 一方、韓国においては、24位朝鮮日報176万部、43位中央日報126万部となっており、朝鮮日報は日本のスポーツニッポン177万部とほぼ同じ発行部数となっており、韓国では宅配がなく、新聞売店で購入することとなっている。韓国の新聞では、朝鮮日報、中央日報は右翼とされ、それらの新聞は、韓国では「右翼=親日」といわれている。また、左翼的な新聞として京郷新聞などがあり、「左翼=反日」として、日本に厳しい姿勢を取っている。

■中国の新聞事情

  中国では、参考消息は307万部6位、人民日報260万部9位となっている。いずれも日経新聞と同じ発行部数となっている。中国においては新聞を含む全てのメディアが中国共産党によって検閲されており、報道するニュースは全般にわたって厳しい規制を受けている。中国でのタブロイドを含めて新聞発行部数は、年間で500億部といわれており、発行部数は世界一かもしれないが、中国の新聞も基本的に宅配が無く、党や政府の機関および大学などの機構、さらには企業やホテルなどへの配達と郵便による配達を除いては、街中にある“書報亭(書籍新聞売店)”、雑貨店やコンビニで買うのが通常であるといわれており、日本のように、こまめに読める環境にはない。

■日本の新聞販売システム

  ところで日本では、日本独特であるが、全国に各新聞社の新聞販売店があり、新聞の販売委託するシステムとなっており、朝夕刊がほぼ全国の自宅・会社に毎日宅配されている。また、主要の駅の売店で朝夕刊、タブロイド判がいつでも購入できるようになっており、活字のニュースが常時手に入れられるようになっている。

 ただし、日本の新聞社では、新聞販売店に配達委託している部数を超えて売り渡し、新聞部数をかさ上げしていると言われており、相当数の新聞が配達されることなく廃棄されるといわれているので、実際の販売部数は80%くらいの水準であろう。

  何はともあれ、日本は世界的に珍しい独特の文化がたくさんあるが、新聞文化というのもその一つのようだ。(執筆者:日本経営管理教育協会・下崎寛)(写真は日本経営管理教育協会が提供。社内の新聞購読)