マレーシアのナジブ首相とシンガポールのリー・シェンロン首相は13日、両国を結ぶ越境高速鉄道の建設計画について合意文書を交わした。同計画は2026年の開業を目指しており、17年内に入札が行われる見通しだ。

 同高速鉄道計画については、日本はもちろん、中国や韓国も入札に参加する意思を示しているが、中国メディアの新浪は15日付で、中国には同計画を受注する自信があると報じ、「他国が建設に5年を要するならば、中国は1年で建設する」と主張した。

 記事は同計画の受注競争の前哨戦において、日本の活動は「非常に活発である」と指摘し、例えば安倍晋三首相が11月、12月に相次いでマレーシア、シンガポールの両首相を日本に招待し、新幹線の「トップセールス」を展開したと説明した。

 さらに、12月上旬にJR東日本がシンガポールに「Japan Rail Cafe」を開設したことを紹介。同カフェは日本旅行の魅力を紹介するインバウンドの拠点としての役割が中心のようだが、それでもシンガポールの人びとに新幹線の魅力を紹介するという点で越境高速鉄道の受注競争にも一役買うとの見方を示した。またJR東日本の関係者が新幹線のセールスポイントについて「新幹線の技術力と安全性に加え、人材教育や沿線開発を含めた総合力で勝利する」と強調して語ったとも紹介した。

 一方で記事は、中国側にも受注に向けて十分な自信があると主張し、鉄道部門の関係者が「他国の企業が5年要する工程を中国は1年で完成させる」と語ったと紹介。価格の面でも、中国の建設コストは1kmあたり約20億円であるのに対して日本の九州新幹線は約48億円だと説明、「中国の価格競争力は高い」と説明した。

 日本側にも中国側にもそれぞれの強みとセールスポイントがあるが、マレーシア・シンガポール両国は、それらセールスポイントが本当に信頼できるかどうかに大きな関心を抱くだろう。中国高速鉄道には確かに価格競争力があるが、インドネシア・ジャワ島の高速鉄道計画のように受注後にトラブル続きでは発注側は不安になるだろう。また、たくさんの乗客を乗せて運行する鉄道インフラだからこそ、高速鉄道は安全性が何よりも重視されるべきであり、安全性という点では新幹線の右に出る高速鉄道システムは存在しない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)