先日、中国・江蘇省にあるレストラン向け配膳ロボット企業が日本国内の大学などとの提携を通じて日本市場への進出を目指すことが伝えられた。今年から始まる第13次5カ年計画でも大々的な発展が提唱されている中国のロボット産業が、世界を席巻する日は近いのだろうか。

 中国メディア・第一財経は15日、「中国のロボットはいつ順風満帆で出航できるか」とする記事を掲載した。記事は、2013年以降中国が世界最大のロボット市場になっているとし、中国の業界コンサル機関である高工産業研究院の予測で17年の中国国内における工業用ロボット販売数が10万台を超える見込みであると伝えた。また、「第13次5カ年計画」では20年には15万台、25年には26万台にまで増加すると予測されているとした。

 そして、このような状況の中で、大手外資メーカーが中国で現地生産化を進め、市場シェアをさらに高めようと乗り出していることを紹介。そこに中国国内の大小さまざまな企業も加わり、競争が激しくなっていると伝えた。

 しかし、その一方で「現在発展中の中国工業ロボット産業は、核となる技術において埋めなければならない大きな差を持っている」と指摘。世界における工業ロボットに関する重要な特許申請数の上位が安川電機、ファナックなど多くの日本企業で占められており、中国企業は上位15社に入れていないとし、「中国のロボット産業は急発展しているが、依然としてロボット産業チェーンの下流におり、付加価値の低い仕事に甘んじているのだ」と論じた。

 記事はまた、中国の工業ロボット業界が技術的な突破に向けて努力を重ねると同時に、各種の目に見える、あるいは見えざる障壁が存在する中で、「国の力を介入させることが、工業ロボットにおいて『市場と引き換えに技術を得る』という中国の自動車業界の二の舞を避けるうえで役に立つ」とする専門家の見解も併せて紹介した。

 初歩的な製造加工技術から、付加価値の高い技術を身に着け、ハイエンドな製品を生産できるようになる、というのはロボット業界に限らず、中国の多くの製造業界が抱えている課題、目標である。そこには単に数に満足せず、質を追求する姿勢が必要だ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)