日本経営管理教育協会が見る中国 第441回--宮本邦夫

 中国では、2016年先月11月11日の「独身の日」に、その日1日だけで1.8兆円という多額の電子商取引(EC)が行われたことが報道され驚かされた。当日の取引には、10万以上の企業やブランドが参加したというが、海外ブランドの人気が高く、利用者の37%が海外商品を購入したという。国別では、日本がトップということである。このように、中国では「越境EC」という商取引が活発になってきたわけだが、日本の中小企業が、これを活用するには、どうしたらよいかについて以下で検討してみたい。

■今後も伸びる「越境EC」
 「越境EC」というのは、海外の企業が中国の顧客に対して電子取引(EC)によって商品を売り込むことである。中国では、ネット通販の伸びが著しく、いまや都市部だけではなく農村部にも及んでいる。日本では、少し前まで中国人の”爆買”が話題になったが、最近では、それも納まってきた。それというのも、政府が税制を改正し”爆買”を抑えて国内消費の拡大を図ったり、元安などによって海外での商品購入が不利になってきたため、ネット通販が盛んになったからである。こうした事情から「越境EC」を含めた電子取引は、今後も大いに伸びることが予想されるのである。

■とにかく「良い商品」を売り込む
 中国の「越境EC」に参加するには、何といっても「良い商品」を有していることである。中国では、偽物や欠陥商品が多く、消費者の顰蹙を買っていることはよく知られているところである。特に、現物を手に取って確かめて買うことのできない電子取引では「良い商品」であることが参加の絶対条件である。「良い商品」というのは、まずその品質が優れていることである。品質が良くなければ、顧客は安心して買うことができない。それとともに、「良い商品」であることを、どのように伝達するのか、売り込みの方法を良く考慮して参加することが必要である。

■信頼できる代行業者を選ぶ
 中小企業が「越境EC」に自力で参加するのは、かなり困難であると思われる。そこで、「越境EC」を代行してくれる専門業者を探し出し、そこに委託するのが最良の方法であろう。実際、すでに何社かの中小企業が、こうした代行業者を活用している。代行業者を選ぶに当たっては、その業者が信頼できるか否かをよく確認することである。そのためには、提供するサービスにはどのようなものがあるのか、スタッフが優秀であるか、どのような実績を上げているか、などをよくチェックして代行業者を選ぶことである。(執筆者:日本経営管理教育協会・宮本邦夫氏 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(写真は、上海のアップル店。日本経営管理教育協会が提供)