「生兵法は大ケガのもと」という諺がある。なまかじりな、あるいはうろ覚えな知識を披露すれば、相手の失笑を買ったり、相手の誤解を生んだりすることがあるものだ。外国語を使った外国人とのコミュニケーションでも然り。このほど、台湾のあるコンビニ店員が、日本人客を相手に日本語を使おうとした結果、そんな経験をする羽目になったようである。

 台湾メディア・東森新聞雲は2日、「日本人客を見て、突然『バカ』と言ってしまった店員」と題した記事を掲載した。記事は、台湾のあるネットユーザーが掲示板上に、先日仕事帰りに遭遇した出来事を書き込んだと紹介。「立ち寄ったコンビニで夜食を買った時、日本人客がミネラルウォーターとビールを買ってレジで会計をしていた。店員はスキャンしながら中国語で『袋は要りますか』と聞いたが、日本人客は意味が分からず『Pardon?』で英語で返した」とその内容を伝えている。

 さらに、客が日本人であることに気づいた店員がボディランゲージに切り替えたらしく、ビニール袋の四角形を空中に描き、その直後に突然『バカ?』と発声したことを紹介。この話を書き込んだユーザーが「その瞬間空気が凍り付き、長い沈黙が続いた」と説明したことを伝えた。

 そのうえで、この書き込みが大量のネットユーザーを引き寄せ、爆笑を誘ったとし「バッグって言おうとしたのかな」、「店員、かわいいな」、「袋を見せれば済んだ話なのに」、「その時の空気を想像するとすごく気まずい」といった意見が寄せられたことを紹介した。

 ユーザーの指摘通り、店員は「バッグ」と言おうとしたのかもしれない。もしくは、ありったけの日本語の知識を集約して説明しようとした結果、「バカ」という言葉が出てきてしまったのかもしれない。言葉が通じないことでちょっと動揺し、緊張したということも考えられる。そして、日本人客も突然「バカ」と言われてさぞや驚いたことだろう。いずれにせよ、店員に悪意はなかったことだけは間違いなさそうだ。

 われわれも、通りすがりの外国人観光客に尋ねられた時に英語で似たような気まずい思いをしないとも限らない。「明日はわが身」かもしれないのである。(編集担当:今関忠義)(イメージ写真提供:123RF)