中国市場で日系車が好調な販売を維持している。中国汽車工業協会によれば、2016年1-10月までの新車販売台数は約298万3400台に達し、今年は初めて400万台の大台を突破するとの見方もある。

 中国には日系車を購入することに抵抗感を抱く消費者が存在するのも事実だが、中国メディアの今日頭条は11月30日、日系車について誤解を抱く中国人消費者に対し、「愛国心」によって洗脳され、間違った知識を抱いているのではないかと論じている。

 記事が最初に挙げたのは「日系車は安全ではない」という誤解だ。中国の消費者は、日系車は「ボディの鋼板が薄く、危険」だと思い込んできたと指摘する一方、米国道路安全保険協会(IIHS)が行った米市場向けの2015年型乗用車に対する安全性評価試験で高評価を獲得した33車種のうち、23車種が日本車だったと紹介。日本車の安全性を示す試験結果は数多く存在することを伝え、日系車の安全性は高いと論じた。

 2つ目の誤解は「信用性に欠ける」というものだ。中国人にとって自動車産業における「2大陣営」は日系車とドイツ車だが、中国人はドイツ車に対して「先進的な技術」に優れているというイメージを抱く一方、日系車はドイツ車に先進性で劣るというイメージがあると紹介。記事は、確かにドイツ車は先進技術を積極的に採用する傾向があるものの、その分故障や不具合も多いと主張。一方、新技術はいち早く採用すれば良いというわけではなく、技術が成熟してから初めて採用する日系車のほうが信用できると論じた。

 3つ目の誤解は反日デモで自動車が破壊されるのではないかとの誤解だ。過去の反日デモの際には確かに日系車の破壊行為が多数発生したが、記事は反日を主張するために同胞の所有物を破壊するのは「道理に反する」と当たり前の主張を展開。さらに江沢民氏から習金平氏まで、政府の要人がトヨタ・コースターで視察に出かけることや、中国人民解放軍の内部でも日系車が採用されている例を挙げ、愛国や反日と日系車には関係がないと主張した。

 自動車に限らず、中国人は人から聞いた噂を鵜呑みにし、すぐに信じてしまう傾向があるようだ。東日本大震災の際にも「食塩が放射能から体を守ってくれる」というデマを信じた中国人たちが塩を買い占め、中国国内が混乱したこともあったが、日系車に対してはデマではなく、正しい情報と正確な理解が広まることを望みたい。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)