日本における外国発ファストフードチェーンの2大巨頭と言えば、やはり、マクドナルドとケンタッキー・フライド・チキン(KFC)だろう。それは、お隣中国でも同じだが、中国ではマクドナルドよりKFCの方がポピュラーな印象だ。

 中国メディア・今日頭条は27日、「KFCやマクドナルドはどうして中国でこんなに人気があるのか」というテーマの文章を掲載した。紹介された文章はマクドナルドについては触れておらず、KFCが中国で支持された理由について5つの点から論じている。

 1つ目は、KFCが中国進出した時期の早さだ。1987年に中国1号店がオープンしているが、「80年代、中国では西洋のファストフードは皆無だった。文章はKFCの進出によって、中国人による味覚のニーズが豊かなものになったのだ」と論じている。

 2つ目は、「中国人の味覚に合わせて、辛いハンバーガー(サンド)を発明したこと」としている。かつてKFCでは世界のどこにおいても辛いサンドを出していなかったが、中国人の特殊な味覚に合わせて発売したのだと説明した。3つ目はターゲットを明確化させたうえでの製品発表を行っている点を挙げた。

 そして、4点目の指摘は興味深い。「KFCが中国進出した頃、『いらっしゃいませ』、『どうぞ』、『あなた様』などといった言葉を使っていた飲食店があっただろうか」とし、これまでの飲食業界では考えられなかった、従業員の礼儀正しさが市民に好印象を与えた可能性について論じている。

 文章はさらに、「最も重要な点だ」として衛生面での信頼性を5点目の理由に挙げた。その証左として、2003年に中国でSARS(重症急性呼吸器症候群)が大流行した際、KFCは一定の影響を受けながらも売り上げを伸ばしたと紹介。「衛生レベルがみんなに認められていた。これは中国国内の飲食企業ではできなかったことだ」と解説した。

 KFCとマクドナルドがけん引してきた中国国内のファストフード業界の構図は、中国人の食生活の多様化、中国企業の成長に伴うライバルの増加によって変化し、複雑化してきている。特に両チェーン店とも2014年に発生した「期限切れ鶏肉事件」以降、苦境から抜け出せていない。社会の成長に伴う中国人のニーズの変化、特に健康志向への対応を図るとともに、安全や衛生面での信頼回復に向けた地道な取り組みが求められている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)