秋から冬にかけてのマラソンシーズンは、各地で様々なレベルの大会が開かれる。20日に埼玉県上尾市で行われた上尾シティハーフマラソンでは、来年正月の箱根駅伝に出場する大学の選手が大勢エントリーしたことで、非常にハイレベルな走りが繰り広げられた。その結果に、中国のメディアが驚愕している。

 中国メディア・捜狐は24日、「日本のハーフマラソン大会で197人が66分を切る 中国では年間たったの2人」とする記事を掲載した。記事は、20日の上尾シティハーフマラソンにおいて「信じられないデータが出た」とした。

 まず、男子の優勝者が1時間1分59秒でゴールしたと紹介。そして、10位が1時間2分28秒、50位が1時間3分47秒、100位が1時間4分42秒、200位が1時間6分11秒となったとした。さらに、参加した約4800人のうち360人以上が1時間10分を切り、そのうち197人が1時間6分を切るタイムを記録したと伝えた。

 そのうえで、中国国内のマラソン競技公式サイトを調べたところ、今年の大会で1時間6分を切るタイムでゴールした中国人選手は1人もおらず、2014-15年の2年間でわずか2人しかいないとしている。今年の最優秀成績者は、今月行われた台州国際マラソンでの1時間6分47秒とのことである。

 上尾シティマラソンの公式サイトに掲載されている結果を見ると、1時間6分を切るタイムでゴールした196人うち、186人は男子大学生で、10人が39歳以下の男子だった。箱根駅伝の前哨戦と称されることもある同大会はいささか極端な例と言えるかもしれないが、中国と日本のマラソン競技におけるレベルの差をある程度表している事には違いない。また、開かれるマラソン大会が日本よりも少ないという事情もありそうだ。

 中国のスポーツ社会は、五輪でメダルを取るような、小さいころより専門教育を施されたごく一部の超エリート選手と、完全に趣味レベルの愛好家に二分されており、その中間を埋める層が非常に薄い。一方日本のスポーツ社会は比較的しっかりとしたピラミッド構造になっており、超エリートと趣味レベルに挟まれた中間層が充実しているのである。マラソン然り、サッカー然り、中国においてスポーツを真の意味で「国民的」なものとするためには、この「中間層」を厚くする努力をしなければならない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)