広大な国土に眠る豊富な地下資源で、世界の鉱物資源取引の主導権を握っている中国。しかし、無秩序な採掘による資源の枯渇や環境破壊の問題が深刻化している。また、近年国外から伝わってくる「海底資源発見」のニュースに、「資源大国」の地位転落への危機感を持つ人もいるようである。

 中国メディア・今日頭条はこのほど、「中国のレアアース市場における独占的地位が揺らぐ 日本が後継者になるかもしれない」とする記事を掲載した。記事は、中国のレアアース埋蔵量がこの10年間で大きく減少しており、現在の生産速度を維持すれば「15−20しか持たず、2040−50年頃には国外から輸入しないと国内ニーズを満たせなくなる」と説明した。

 そして、中国は決してレアアース資源を持つ唯一の国ではないにも関わらず、数十年の間世界におけるレアアースの「供給係」のなってきたと指摘。その結果、自然環境の破壊や自らの資源の消耗を招いたと論じている。

 一方、日本はこの30年で中国から大量にレアアースを輸入し、自らが使い切れない分は第三者に再輸出していると解説。さらに、日本が近年太平洋上で巨大なレアメタル鉱床を発見したという情報が出ており、その量は「日本が中国レアアース市場における独占的地位を揺るがしうる」規模であると紹介した。

 記事は「レアアースは未来の製造業の筋肉であり、レアアースがなければ未来の製造業は立ちいかない」と説明。石油資源には代替エネルギーが存在するが、レアアースが枯渇すれば国民経済は「餓死するのみだ」とした。そして、未来に後悔することのないように、「経済的な視点に立ち、われわれのレアアースを守らなければならない。盗掘を減らしてつ秩序ある採掘を行い、正規の輸出を促進するなどだ」と締めくくった。

 日本で発見されたという鉱床が実際に利用できるものか、できるとしたらいつごろか定かでないなか、すぐにでも「中国のレアアース市場における独占的立場が日本に奪われる」と考えるのは性急である。しかし、記事の最後の部分については当を得たものと言えそうだ。日本云々というよりも、まずはより秩序正しい資源開発の環境を作り、「ムダな採掘」と根絶することである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)