先日大手ファミリーレストランチェーンのロイヤルホストが、来年1月までに24時間営業を廃止することを発表したことが伝えられ、24時間営業の意味や是非を巡る議論に火を着けた。日本の小売業界や外食業界はこれまで営業時間の拡大を進めてきたが、「長い時間営業していれば儲かる」という時代は、どうやら過去のものになりつつあるようだ。

 中国メディア・今日頭条は24日、「24時間年中無休に見る、日本の極致のサービス」と題した記事を掲載した。記事は決して24時間年中無休という日本のサービス業界を手放しで賞賛しているわけではなく、むしろ「無理を強いてきたのでは」という観点に立って論じている。

 記事は、ロイヤルホストが来店客の変化に基づき、24時間営業の廃止を決定し、定休日の設定まで検討課題となっているとしたことを紹介。人びとの生活習慣が変化し、深夜の客源が減り続けると同時に、労働力不足による賃金上昇が経営を圧迫し始めていると解説した。

 そのうえで、日本における24時間営業制度の経緯を紹介。高度成長が一段落し、物質文明が繁栄の時期を迎えていた1980年代、大都市の住民の生活リズムが加速するとともに多様化し、深夜に仕事をする人が増えたことで24時間年中無休の営業方式が誕生したと説明した。そして、現在では日本の大きな街から小さな路地まで24時間営業のコンビニエンスストアやファストフード店を見かけるようになったとしている。

 記事は、このような営業形態は「極致」と称される日本のサービスの一部であるとの見方を示す一方、「このような日本式サービスの背後にあるのは、巨大な生理的、心理的圧力という代価である」と解説。「極致」を求めるサービスにより、過労死などといった一連の社会問題も引き起こしていると説明した。

 そして、これからサービス業が大きな発展期を迎え、その進むべき道を模索している最中の中国にとって「日本の経験は、研究し参考にすべき価値が非常に大きいのである」と論じた。

 ヨーロッパでは、商店が夕方にシャッターを下ろすのが一般的。商売っ気がないのではなく、夜は家族との時間を楽しむべし、という社会的観念によるものだ。文化や習慣の大きく異なる日本でもそうしろ、というのはあまりにも乱暴でナンセンスな話だが、24時間営業や年中無休が決して「当たり前」ではないとの認識を持つのは悪いことではない。

 日本では年々正月休みが簡素化していく。一方、中国では春節(旧正月)期間中に営業する店は、外国人経営の店や外資系ファストフード店やコンビニエンスストア、そして大型ショッピングモールを除けばわずかだ。この時期、軒並みシャッターが閉まる光景に不便さを感じる一方で、「休む時は休む」ことに対する羨ましさも覚えるのである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)