米大統領選で勝利したドナルド・トランプ氏はこのほど、大統領就任の初日に環太平洋経済連携協定(TPP)から離脱する考えを改めて表明した。TPP発効が絶望視されるなか、中国メディアの同花順は24日、米国のTPPからの離脱が日本に与える影響について考察している。

 記事は、最初にTPPの背後にある意義について説明し、「TPPは米国がアジア太平洋地域において中国を抑制するための策だった」と指摘、中国経済に対する過度な依存を避け、米国が経済的な優位を維持するための戦略的枠組みであったと主張し、「中国が蚊帳の外」に置かれたことがその証拠だと主張した。

 続けて、TPP協定が一度は大筋合意に至ったことにより、交渉に参加していた国のなかには「中国抑制に対して期待に胸をふくらませていた国があった」と主張。米国のTPP戦略に日本が非常に協力的であり、「期待に胸をふくらませていた国」の1つこそ日本だったと指摘し、その証拠に「日本は11月10日に衆議院でTPP承認案と関連法案を強行採決した」と説明。

 一方で記事は、TPP設立加盟国のうち、米国の国内総生産は全体の60%を占めるため、米国が参加しなければTPPは何の意味合いも持たなくなると指摘。人口減少と高齢化という問題を抱える日本はTPPを通じて経済成長を実現したい考えだったとし、米国のTPPからの離脱でもっとも大きな打撃を受けるのは日本であると指摘した。

 安倍首相は米国抜きのTPPは意味がなく、根本的な利益のバランスが崩れてしまうとして、トランプ次期大統領の翻意に期待感を示している。一方でトランプ次期大統領は、TPPが米国の「雇用を奪う」また米国を破壊するものと考えているようで、TPP発効はもはや絶望的という見方が一般的だ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)