日本国内の観光地や空港に行くと、真っ先に飛び込んでくるのは中国語を話す声だ。添乗員がツアー客に説明する声、親が子どもに注意する声、カメラの前でポーズを取ってはしゃぐ声・・・マナー云々の話はさておき、中国語自体がやはり聴覚的に目立つ言語なのだということを感じさせる。

 中国メディア・今日頭条は23日、中国人の声の大きさについて「自己分析」する文章を掲載した。「外国人はおおむね、中国人の声の大きさが嫌いだ」としたうえで、中国人の話し声がどうして大きくなるのかについて解説している。

 まずは、大きな声が出せることは良いことだという認識がある点を指摘。中国の一部地域では、生まれてきた子どもが大声で泣くほど、家族が「健康な証拠である」と認識して喜ぶ傾向にあると説明した。逆に、小さな声しか出せないと「心の弱い、使えない人間」とのイメージを与えるとし、それゆえ中国人にとって「声が大きくなる」ことがある種の目標のようなものになっているのだと論じた。

 次に挙げたのは、言語的な特徴だ。音の抑揚が小さく、小さな声でぼぞぼぞしゃべっても聞き取ることができる日本語とは異なり、中国語には「四声」に代表される「声調」という音の高低をはっきり付けることで言葉の意味を認識するシステムになっていると説明。そのために、自然と話し方が「情熱的」になってしまうのであるとした。

 中国人の声の大きさは、自己アピールの強さという特性とも関係しているようにも思える。そこには、自己主張をしなければ庶民が生き残れなかった歴史的な社会背景もあるかもしれない。

 しかし、この文書は「じゃあ、しょうがないね」とならず、改める努力を払うべきとの見方を示している。「個人的には、声の大小は全く制御不可能というものではない」と指摘したうえで、「問題なのはやはり、現地の風習に従うという意識の不足。それゆえに、世界から声がデカい、マナーがなってないというレッテルを張られるのだ」とした。

 ちょっと昔、中国のある都市で満員の路線バスに乗った時の事。ある停留所に停車し、一通り客の乗降が済んだとみた運転手がすぐにドアを閉め、発車した。すると、後ろの方から大声で「降りる降りる」と大声で叫ぶ声が。その声に気づいた運転手がバスを停止させ、この客は無事降りることができた。なるほど、中国では大声を出せないと暮らしていけないんだな、と感じた瞬間だ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)