古代中国の武将たちが活躍した「三国志」は、日本においては古来から非常に人気がある物語の1つだ。この物語は中国では一般的に「三国演義」と呼ばれている。中国メディアの澎湃新聞は22日、日本でなぜ三国志が人気なのかを考察する記事を掲載した。

 記事が注目した理由の1つは、諸葛亮孔明の存在だ。日本人は諸葛亮孔明を「崇拝」するほど好んでおり、孔明に魅了されていると指摘。さらに「日本の三国志ブームとはすなわち孔明ブームのこと」と指摘する声もあると紹介し、孔明が示す忠誠や義また天才軍師としての役割が日本人を魅了しており、それゆえに孔明は日本人にとって三国志の物語に魂を吹き込む最も重要な人物となっていると指摘した。

 さらに、武士による軍事小説が日本文学のなかでも非常に人気のある分野だと指摘したうえで、三国志の物語は「まさに日本人の嗜好にぴったり合う」軍事小説なのだと論じた。

 また記事は、小説家である吉川栄治氏の現代小説「三国志」が日本に与えた影響は非常に大きいと指摘、吉川氏が小説という形式をもって三国志を記したために、この物語は日本人の思想や感情に溶け込んだと説明。さらに吉川氏の三国志は、大人気となった横山光輝氏の漫画版三国志の原作にもなったと紹介した。

 記事が指摘しているところの、「日本人が諸葛亮孔明を崇拝している」という主張にはなるほどと思わせるところがある。日本人には覇権を手にしようとする組織のトップよりも、むしろそれを巧みな方法で支える有能な部下の方に心が惹かれるところがあるのかもしれない。ちなみに、中国では三国志にあたる三国演義は四大奇書や四大名著の1つに数えられているが、同じく四大奇書や四大名著に数えられる「水滸伝」のほうが人気があると言われている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)