中国は希土類(レアアース)を重要な戦略資源に位置づけてきた。2010年に尖閣諸島(中国名:釣魚島)沖で発生した中国漁船衝突事件の際、中国が日米などに対する制裁措置として輸出規制を行ったことからも分かるとおり、中国はレアアースを政治的な切り札として使用したこともある。

 産業のビタミンと呼ばれ、ハイテク製品にとって必要不可欠な物質であるレアアースだが、それ単体では大きな価値はもたない。精錬、加工したのちに永久磁石などに使用することで大きな付加価値が生まれるのだ。

 中国メディアの今日頭条は23日、中国は世界で必要とされるレアアースの大半を生産しているとしながらも、そのレアアースで儲けているのは「日本や米国」だと伝える記事を掲載した。

 記事は、中国がレアアースの「資源としての価値」に見合わない低価格で、ずっと輸出を行ったきたと紹介する一方、「中国にはレアアースの価格決定権がなく、日米は安く仕入れたレアアースを加工し、製品化することで巨額の利益を得ている」と主張。

 例えば、中国のレアアース関連企業の北方稀土の純利益率は1%に満たないと紹介し、中国のレアアース関連企業にとって、レアアースの生産は薄利多売どころか、実際は「政府からの補助がなければ赤字」であるのが現状だと論じた。

 また記事は、日本は中国から長年にわたって大量のレアアースを輸入し、その一部を備蓄にまわしていると主張。レアアースを加工し、付加価値の高い製品を作って世界中に輸出し、暴利を貪っていると批判する一方で、「日本はレアアース関連製品を生産するための設備や技術を中国に輸出しようとせず、中国がレアアース関連製品を生産することを阻害している」と主張。生産国でありながら、中国がレアアースで儲けられないのは、日本にも責任があるとの見方を示している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)