寒い時期の中国、特に中国北部で欠かせないのが「暖気」と呼ばれる集中暖房システム。石炭を燃焼させて生成する蒸気を循環させることで、しばしば大気汚染の元凶として糾弾されるが、だからといって一気に廃止するわけにはいかない。なぜなら中国北部の冬はとてつもなく寒いからである。

 暖かいスチームで寒さを遠ざけるのはもちろん悪いことではないが、環境面を考えれば、建物自体の防寒対策も十分に検討されるべきだろう。中国メディア・今日頭条は20日、「日本人の家屋はどのように保温しているのか」とする記事を掲載した。

 記事は、都市の住民には「暖気」があるが、農村地帯では寒い冬は「忍ぶしかない」と説明。「先進国はどうしているのだろうか」としたうえで、日本の家屋建築における断熱処置について紹介している。まず、家屋において熱が逃げていきやすい場所について図示して説明。窓などの開口部から48%の熱が逃げていくとし、日本の木造住宅にはアルミ窓枠や2層以上のガラスの採用といった工夫が凝らされていると伝えた。

 また、床部分の断熱対策もしっかり施されており、コンクリートの基礎の上にポリスチレンフォームや天然羊毛、セルロースや古紙など廃材を利用したものなど様々な種類の断熱材が敷かれると紹介。壁や屋根にもグラスウール、ウレタンフォームなどの断熱材が利用され、さらに石膏ボードやケイ酸カルシウムボードで密封することで防水、防火対策も施されるとした。

 記事は、このようにして断熱対策をしっかり施した家屋は熱の流失を90%以上避けることができるため「非常な快適な住み心地となる」と説明している。

 記事を読んだ中国のネットユーザーからは、日本と中国の住宅事情が大きく異なる点を挙げ、自分で戸建ての家を建てることのない中国ではどうしようもない、との声が寄せられている。集合住宅があたりまえの中国の都市部では確かに非現実的な話かもしれないが、建物の構造を見直すことによって居住空間の快適さを高めるとともに、断熱性の向上によって冷暖房効率を高めて環境汚染を低減するという考え方は積極的に推進すべきだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)