台湾では日本の食品輸入を巡って与野党が対立を強めている。2011年の東日本大震災と原発事故を受け、台湾の馬英九前政権は福島、茨城、群馬、栃木、千葉の5県産の食品の輸入を全面的に禁止した。

 だが、16年5月に発足した民進党の蔡英文政権は、福島を除く4県産の食品の輸入を条件付きで認める案を立法院(国会)に提出し、与野党が対立する構図となっている。この一連の様子は中国でも注目されており、中国メディアの中国台湾網は17日、「台湾が急に日本の食品輸入規制の緩和を検討し始めた」と伝え、その理由について分析する記事を掲載した。

 蔡英文政権となって以降、中国と台湾の関係は冷え込みつつあり、台湾では中国からの旅行客も減少している。こうした背景のもと、台湾が日本の食品輸入規制の緩和を検討し始めたことに対し、記事は「台湾が日本から何かを得ようと画策している」と主張し、何らかの政治的な目的があると主張した。

 続けて、蔡政権は「民意と民心を重視すべきだ」と主張。日本の食品輸入に関しては、蔡政権は台湾の人びとの健康を犠牲にしてでも「日本との関係を前進させたい考え」だとしたうえで、蔡政権は民意と民心を重視していないと批判した。

 民進党は日本産食品への輸入規制の解除に関連し、台湾各地で公聴会を開いたものの、住民からは強い反対が出ているようだ。同問題は台湾内での政治的対立に利用されている節があるが、台湾以外でも日本の食品に対して、輸入禁止措置や放射能検査の実施を要求している国が今なお存在するのが現実だ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)