古くなったり汚れたりして着られなくなり、捨ててしまった衣服。もし、ゴミ捨て場から拾われ、外国に運ばれて洗われることなくそのまま売られていたとしたら、もはや手元を離れてしまったとはいえ、何とも言えぬ気持ち悪さを感じるかもしれない。

 中国メディア・南方網は17日、広東省深セン市で、今年に入って日本や韓国から来たとみられる使用済み衣服の密輸ゴミが押収される案件が相次いだことを報じた。

 記事は、9月に同市公安当局が同市付近の海域を航行していた船を拿捕、船内からは密輸目的とされる衣類のゴミ441トンが見つかったと紹介。船長は台湾籍の人物で、ある船員が「荷物はみな日本や韓国で集めてきた古着。香港を出発し、台湾に向かったが、その後折り返して大陸沿海を航行していた」と供述していることを伝えている。

 また、税関当局の担当者が「衣類の出所については複雑で不明。おおむね消毒処理が施されておらず、多くの衣服には明らかな汚れがあった。大量の細菌が充満しており、多くの疾病の感染源になる可能性が非常に高い。国内の市場に流通すれば、市民の安全や健康が著しく脅かされる」と語ったことを紹介した。

 そのうえで、17日に記者が実際に押収された衣類ゴミを確認したところ、運動服やスカーフ、セーター、毛皮などが含まれていたと紹介。消毒殺菌処理が施されたうえで、同市内のゴミ焼却所に運ばれたと伝えた。なお、同市では6月にも同様に衣類ゴミ605トンが見つかり、当局が押収する事案が発生していたという。

 北京や上海などが目覚ましい発展を遂げ、世界有数の大都市に成長した一方で、このような気分の悪くなる事件が今もなお後を絶たない中国。この歪んだ状況は、いつまで続くのだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)