マレーシアのクアラルンプールとシンガポールを結ぶ越境高速鉄道の入札には日本、中国、韓国のほか、欧州の企業などが参加するとみられるが、中国メディアの新浪は17日付で、マレーシアのナジブ首相が16日の安倍首相との首脳会談において、「安全性が最も重要」であり、またコストも重要な要素になることを明らかにしたと伝えている。

 記事は、今回の越境高速鉄道についてナジブ首相が「これまでで最大のインフラプロジェクト」だと指摘したうえで、「多額の税金を使用するプロジェクトであるだけに、絶対的に価値が高い計画を選択する必要」があると指摘したことを紹介。それゆえに入札参加者には「最も魅力的に富む方案」を提出することを要求する意向を示したと紹介した。

 続けて、越境高速鉄道計画に対しては、日本と中国のほか、韓国や欧州の企業も入札の意向を示していることを指摘し、「もっとも熾烈な競争を繰り広げているのは日本と中国であり、韓国は日中に食らいつきたい考えだ」と紹介。

 さらに、中国側はすでに3年前から今回のプロジェクトに焦点を合わせ、調査や視察を繰り返し、「中国側はすでに建設と開業後の運行を行うための準備」を整えていると伝えたほか、中国がすでにマレーシアの鉄道インフラ市場に深く食い込んでいることは入札に向けた有利な要素の1つであると論じた。

 一方で記事は、「日本はマレーシアに対して新幹線を採用するよう働きかけている」とし、日本側の関係者は「新幹線の高い安全性や信頼性は運用コストの削減につながる」と指摘していると紹介。インドネシア・ジャワ島の高速鉄道計画で中国に受注を奪われた日本政府は「企業との連携を強化し、新幹線の輸出を官民連携で推進している」と指摘した。

 一部報道によれば、ナジブ首相は「新幹線の安全性は卓越したもの」、「新幹線はトップレベルの競争力を持つ」と評価している。新幹線の安全性はすでに高く評価されており、課題は中国高速鉄道とのコスト面での差だと言えよう。この差をできる限り小さくできれば、新幹線の受注の確度は大きく向上するはずだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Sakarin Sawasdinaka/123RF.COM)