日本を訪れる中国人旅行客の間で人気の日本製品と言えば、医薬品や健康食品、家電製品が挙げられるが、日本産のコメを購入して持ち帰る中国人旅行客も少なくない。

 中国では近年、下水油や重金属で汚染されたコメが流通するなど、食の安全を揺るがす事件が多発しているが、中国人旅行客が日本でわざわざコメを購入するのは、こうした社会問題が関係しているのだろうか。

 中国メディアの今日頭条は11日、中国人が日本でコメを購入する理由について考察した中国のテレビ番組を動画として紹介する記事を掲載し、「中国人が高額な日本のコメを購入する理由は、コメのパッケージを見れば分かる」と伝えている。

 動画では、魚沼産コシヒカリのパッケージに記載されている「品質表示」を紹介している。米穀安定供給確保支援機構によれば、日本では「農林物資の規格化等に関する法律(JAS法)」によって、コメも品質に関する表示が義務づけられている。

 動画で紹介しているコシヒカリは、化学合成農薬および化学肥料を減らして栽培された「特別栽培米」であるため、一般のコメに比べてパッケージに記載されている情報が多く、「栽培責任者」や「所在地」、「連絡先」、「精米確認者」などの名称と連絡先が明記されているほか、節減対象農薬の使用状況についても明記されており、「殺菌のためにプロベナゾールという農薬を1回使用した」などといった情報が記載されている。

 特別栽培米でないコメには、「栽培責任者」や「精米確認者」の情報は記載されないものの、中国人としてはこうした「情報をオープンにする制度」や「何か起きた時に生産者や販売チャネルを追跡できる制度」に大きな安心感を覚えるようだ。そのため、動画では「多くの中国人が日本でコメを購入して持ち帰ったり、ネット通販で日本産のコメを購入したりしているのは、中国の消費者が安全・安心なご飯を食べたいと願っていることの現れ」であると指摘。食の安全性に敏感になっている中国人にとって、日本のコメは安心して口にできる食材であり、「だからこそ中国人は日本のコメを買い求めるのだ」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)