中国メディア・証券日報網は10日、「日本の100年家族企業は、どうやってうまく受け継いできたのか」とする記事を掲載した。記事は、国民性や日本の歴史の特殊性といった要素に加えて、中国では見られない大きな要因があるとしている。

 記事は、100年レベルで続く家族企業が日本にたくさん存在する理由として、まず「非常に特殊な地政学的な優位点があった」と紹介。極東にある島国であることから、外からの侵略を受けずに済んだこと、そして日本国内においても中国のような全国的な激しい戦乱が起きなかったことをを挙げた。

 また、「日本人の骨身にしみている『持続する』、『引き継ぐ』ことの価値観」、「日本人の職人文化」も大きな要素だとしている。そして、「最もカギとなる」点が「超血縁的継承により、血縁の限界性を突破したこと」にあると解説。中でも最も代表的なのが、養子縁組による継承であるとし、その事例を複数紹介した。日本の養子縁組の大部分は婿養子など成年後に行われるものであり、これは米国や中国とは大きく異なるとのことだ。

 記事は、中国の家族企業が現在欧米の家族経営企業の経験から学ぼうと努力していると紹介。それは学ぶべき価値のあるものだとする一方で、「血縁関係に拘泥しない養子のモデルによって、優秀な経営者を確保しつつ、家を重視するという東方文化を守っている」日本についても参考にできる点があるのではないかとの見方を示している。

 家族経営の企業は、「家を守る」という意識のもとで明確なポリシーや経営方針を打ち出しやすい。しかし一方で、家族の関係がこじれると泥沼の「お家騒動」が巻き起こるリスクもある。婿養子などの様式が中国の社会や風習になじむかどうかも考える必要がありそうだ。ただ、欧米にしろ日本にしろ「成功例」に学ぶことは、中国の家族企業にとってプラスになることは間違いない。学びの精神が大切だ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)tktktk/123RF)