JR東海は2015年、山梨リニア実験線で時速603kmの有人走行を行い、ギネス世界記録に認定された。着実に研究開発が進められている日本のリニアモーターカー「超電導リニア」は中央新幹線として2027年に開業が予定されている。

 中国上海でも「上海トランスラピッド」と呼ばれるリニアモーターカーの商業運行が2002年から行われているが、これはドイツの技術を導入したものであり、中国の技術ではない。一方、中国メディアの科普中国は9日付で、中国は国産リニアモーターカーの研究開発に本腰を入れる決定を下したことを紹介している。

 記事は、「国家重点研究開発計画先進軌道交通重点専項」の第1号として選ばれた「時速600kmのリニアモーターカー」、「時速400kmのフリーゲージトレイン」、「軌道交通系統安全保障技術」の3つのプロジェクトの始動式が10月中に北京で行われたことを紹介。

 続けて、世界のリニアモーターカー産業をリードしているのはドイツと日本であり、特に日本は時速603kmの有人走行を成功させていることを紹介。一方、中国が研究開発に取り組む時速600kmのリニアモーターカーは、日本やドイツの技術とは大きく異なり、「永久磁石を採用した誘導反発方式を採用する」と説明。

 日本の超電導リニアの誘導反発方式は電磁誘導方式(EDS)、ドイツは電磁吸引支持方式(EMS)と呼ばれ、いずれも電力によって磁界を発生させ、車体を浮上させるもの技術となるが、記事は「中国は永久磁石を採用することで、電力なしで浮上が可能な技術を採用する」と紹介、その永久磁石を使用した技術は「中国が開発し、特許も持つ技術である」と論じた。

 現在、日本と中国は高速鉄道システムの他国への売り込みを積極的に行っているが、中国が「時速600kmのリニアモーターカー」の開発に成功すれば、将来的には日中双方が世界のリニアモーターカー市場で受注競争を繰り広げるということになるかも知れない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)