秋は文化祭のシーズン。学校や地域など様々な単位で様々なタイプの文化祭が行われる。普段はひっそりとしている刑務所でも、受刑者の制作品などが展示される文化祭が開かれるが、これは中国の人にとってはちょっと驚きのようである。

 中国メディア・網易は10日、東京の府中刑務所で先日行われた文化祭について紹介する記事を掲載した。記事は「刑務所は普通、冷たく厳粛な存在というイメージを抱かせるが、府中刑務所では文化祭を開催するのだ。しかも今年はすでに41回目を数えるというから、日本はやっぱりすごい」と説明。「刑務所の文化祭って、一体どんなものなのか」とした。

 そして、同刑務所の文化祭が一般市民向けのイベントであり「日本人にはお馴染みの超人気イベントなのである。毎年非常に多くの人がやって来るのだ」と紹介したうえで、その「魅力」について紹介している。

 まず、日本では刑務所で出される食事のことを「臭い飯」と呼ばれることを説明したうえで、同イベントの人気の秘密が2種類の「臭い飯」にあるとした。1つ目は麦飯が主食の「刑務所弁当」、もう1つは刑務所特製のコッペパンであると紹介し、どちらも「臭い飯」ではない美味しい食べ物ではあるが、長蛇の列ができる人気を誇っていると伝えた。

 さらに、食べ物以外にも受刑者が作った手工芸品が数多く展示されていたり、消防車やパトカーの乗車体験といった子どもが喜ぶコーナーも用意されていたりすると説明。そして「当然刑務所の見学も欠かせない」する一方、場内の撮影は禁止されていることから「知りたい人は来年行くべし」とした。

 日常の社会とはかけ離れた存在である刑務所について、普段一般市民が関心を持つ機会は少ない。文化祭の開催は、矯正施設である刑務所に対する市民の認知と理解を深めてもらうことが最大の目的と言える。自衛隊も定期的に一般市民向けイベントが開き、警察や消防も地域のイベントに消防車やパトカー、白バイを「出動」させて市民と触れ合う機会を設けている。

 中国の人が刑務所の文化祭に驚きを持つのは、中国において軍や警察、刑務所といった機関の、市民との交流や市民向けのPR活動が不足していることの表れとも言える。今後このようなイベントが中国でも広く行われるようになれば、警察などの公共機関と市民とのトラブルも減少するのではないだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)