今の中国では、若者を中心に日本のアニメ・マンガ文化を愛する人が多い。日本で生まれた「萌え」、「腐女子」といった言葉もどんどん中国に輸出され、現地のネットスラングとして定着しつつある。「痛車」に対する理解も深い彼らであるが、その波が公用車にまで及んだとなると、さすがにビックリするだろう。

 中国メディア・今日頭条は10日、「さすがは日本、行政の公用車まで『痛車』化した・・・」とする記事を掲載した。記事は、日本ではアニメやマンガのキャラクターを自動車全体に描いてラッピングする「痛車」が決して少なくないと説明。「ふつうはみんな自家用車であり、厳粛なイメージのある行政機関は本来このようなことをすべきでない」との認識があるとした。

 そのうえで「しかし、長野県の飯田市が公用車の『痛車』をリリースした」と紹介。同市のご当地美少女キャラクターである「ナミキちゃん」が車体にデコレーションされた公用車の画像を掲載した。同市ではこれまでにも「ナミキちゃん」が描かれた「痛車」の自家用車やタクシーを数多く見かけることができたが、公用車まで出現したことについて「今回は訳が違う」としている。

 記事は、「痛車」の公用車が今後毎日市内を走る予定であること、「痛公用車」の存在によって、同市に対する注目が集まることを期待するという同市市長の話を併せて紹介した。

 中国にも、個人の趣味で「痛車」を作る人はいる。一部の地下鉄では「痛地下鉄」とでも言うべきラッピング車両が走っている。しかし、市長をはじめとする行政が積極的に「痛車」を推進し、公用車にまでラッピングを施すには、中国では見えない「壁」を1枚突き破る必要があるだろう。「市政府」や「共産党委員会」の庁舎内に「痛車」が出入りする光景はなかなか想像できないが、そんな光景を是非見てみたいものである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)